January,2010
合間しごと
アムステルフェーンの図書館
朝 霞
なぞの交通渋滞
冬茜(ふゆあかね)
巻きもの美人
あかいリップと20点
やさしいゆめ
ゆきのひ
海老焼きそば
人と人をつなぐもの
たおやかなひと
December,2009
November,2009
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風のさんぽ <日本発>

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合間しごと  30,January,2010 



カーテンを引いたような雨が

しとしと降っています。


まだ暗い朝、少し風が強くなってきました。


こんな朝は、またお布団の中にもぐりこむのが

一番と目をつぶりましたが、なかなか眠れません。


どうやら何もしたくない病が発生中。



そんな日に私がしているのは、合間しごとです。


お湯をわかす間だけ、

お風呂にお湯がたまるまでの間だけ、

さっと拭き掃除をしたり、ご飯の用意をしたり・・・。


合間しごとでも

ちょこちょこやれば、仕事はだいぶはかどります。


そうしたら、あとは、

好きな音楽をかけてバスタイム。


どうやら雨も小ぶりになって、

プラタナスの木に小鳥が止まっています。



私も赤い傘を持って、

近くのショッピングモールまで出かけましょう。


でも、こんな日のショッピングは要注意。


目についた物がフラフラとほしくなってしまうらしく、

今まで 何回も失敗しています。


あとで後悔しないために

お財布はペタンコにして、

カードはもって行かないようにするのがコツです。




  アムステルフェーンの図書館 27,January,2010 



高校生のときから図書館好き。


今まで何処におひっこしをしても、

すぐに近くの図書館を見つけては、いそいそと通っていました。


オランダの家の近くにもあるといいなぁと思っていましたが、

ある日、いつもいく金曜マーケットの広場にあることが判明。


家から図書館まであるいて5分!

今まで住んだ中で一番近くにありました。



私の住むアムステルフェーンの図書館は、

建築の先進国で知られるオランダらしい、モダンなデザインの外観。


建物の中に入ると、

外が一望できるガラス窓がたくさん使われています。


インテリアの差し色に使われているのは、ビスタチオグリーン。

窓辺におかれた、すわり心地のいい椅子にも使われています。


アンティークの机やソファのコーナーもありました。


居心地のいいお気に入りの場所をあたらしく見つけて、

私の図書館通いはまだまだ続きそうです。









朝 霞    24,January,2010 


朝起きると、窓の外がしろく霞んでいます。


いつもの見慣れた景色も、幻想的な感じ。


昨日はそのままずっと、しろく包まれた一日でした。



先週は雪でまっしろのオランダでしたが、

きょうは、春をおもわせるような雨がふったりやんだりしています。


だんだん外があかるくなってきました。


小鳥の声に誘われて

でかけた散歩道に、雪はもうあとかたもなく、

凍っていた運河もところどころ解けて、水鳥がおよいでいます。

あちこちからにぎやかな小鳥のさえずりがきこえてきました。





雨はきらいなはずだったのに

春が近づいていると思えば、雨がふるとうれしいから不思議です。


運河沿いの木々も、芽吹きの時をむかえる準備。


遠くから見ると、枝の先がうっすらと

あかくけむったような色になっていてきれいです。









なぞの交通渋滞 21,January,2010 


「高速を車で走っていると、

突然、渋滞になるんだ。何が原因だかわからなかったけど、

この間やっとわかった。それはね、跳ね橋!」



土地と運河の高さの差があまりなく、

運河が今も郵送の手段として使われているオランダは、

運送船が通るときに跳ね上がって

船を通す跳ね橋があちらこちらにあります。


船が近づくと、当然

跳ね橋が上がり、車はストップ。


これがなぞの交通渋滞の原因だったわけです。



「車の目の前で跳ね橋があがると まるでおおきな壁が現れたみたいだよ」


オランダにきて半年位たったとき、

そう聞かされていたことを実感したのは

つい先日、近くの街までドライブしたときのこと。


スピードが急におそくなった車の何台か先の方に

みどりいろの壁のようなものがみえています。


それは、近づくにつれてだんだんおおきくなってきました。



「もしかして、あれが跳ね橋があがった壁?」


渋滞して動かなくなって

ちょっと機嫌がわるくなった彼の横で

ひとりで面白がっていました。




冬茜(ふゆあかね) 19,January,2010 


プラタナスの木々の向こう、

冷たく澄んだ空気をきれいな茜色に染めて

夕焼けがはじまりました。


鮮やかな冬の夕暮れの空のことを

冬茜と呼ぶそうです。



この美しい空のように

こころのなかでいつまでも

女の人としてきれいな色をもちつづけていたい。

そうして年老いていくのもいいなぁ、と

茜色の空をみながら思っています。


春の気配がする夕方。


夕焼けがきれいだった次の日は

晴れると子供のころに聞いたことがありますが、

あしたもいいお天気になりますように。









巻きもの美人 16,January,2010 


きれいなピンクのマフラーを巻きつけて

ブーツの中に細身のジーパンをいれて

颯爽と歩いていくショートカットの女性。



ベージュのコートの襟元にバーバリーチェックのスカーフを

リボンのように大きくふんわりと結んで

頭には、コートと同じ色のベレー帽をかぶった白髪のおばあさん。


カラフルな長いスカーフを、首にぐるぐる2重巻き、

その中の一色を上着にもってきたおしゃれな若い女の子。


赤ちゃんを連れたお母さんも

金髪の髪によく映える、

きれいなブルーのショールを首にくるっと巻いています。



ヨーロッパの女性は巻きもの上手ですが、

男性もマフラーを素敵にむすんでいる人が多いです。


身長や年齢にかかわらず

襟元のおしゃれをみんな楽しんでいるようで、

おしゃれで可愛いおばあさんも

たくさん見かけて嬉しくなります。


体の上の方にポイントを持ってくると

目線が上にあがりスタイルもよくみえるようです。


The most Important is shawl.


この冬、わたしも見習って

巻もの上手になる修行をしようと決めました。









あかいリップと20点 13,January,2010 


おおきな声で

「かわいいねぇ~」と、日本語で連発しているのは、

いつもいく金曜日マーケットの魚屋さん。


きょうは、私のしていたあかいリップを見て

自分のくちびるを指差し、「かわいいねぇ~」と声をかけてくれました。



昔からあかいリップがすきな私ですが、

ときどき急に、つけたくなることがあります。


結婚してあかちゃんが生まれてから、

ずっと毎日夜おそくまですっぴんで、

彼が帰ってくる5分前に、鏡の前で引いたあかいリップ。


ちょっと元気のないときにつけるあかいリップは、

鏡の中の「わたし」の顔を華やにしてくれて、

気持ちにはずみをつけてくれます。



こども達がまだ小学校のとき、テストが返ってきたある晩、

「私にも点数つけてもらおうかな。お母さんとしては何点?」と、

ふさけて聞いてみたら、帰ってきた答えがなんと、20点!


落第点もいいところでがっかりです。


思わず、私が今までしてきたことって・・・と、

落ちこみそうになりましたが、

そこは、ぐっとこらえて気持ちを取りなおし

「妻としては?」と聞いてみると、40点。


すこしよくなりました。

でも、まだまだ赤点です。


そしてさいごの質問、

「女としては?」には、80点!


やっといい点数がもらえました。


「おかあさんとしては落第だけど、

女としてはいけてるっていうこと?」


これは、よろこんでいいのか

悲しむべきなのかちょっと複雑でしたが、

でも、子どもたちなりにちゃんと評価してくれているんだ! と

妙に納得して、うれしかったことがあります。



鏡に映っているいまの私は、

昔よりもあかいリップが似合うようになってきました。


母でもなく、妻でもなく、

80点の女のまま、あかいリップの似合う

おばあちゃんを目標にしていきましょう。




やさしいゆめ 10,January,2010 



なつかしいひとが夢にでてきました。


とても優しくしてもらって

うれしかった感覚が目がさめてものこっていて、

ほんわりとあたたかい気持になりました。



Don’t worry, be happy.大丈夫。しあわせになれるよ。


こんな日は

やさしいゆめに守られて

一日中しあわせな気分がつづきます。



ありがとう。

いつも見守っていてくれて。


雪がふりだしそうな空をみあげて

そっとつぶやいています。




ゆきのひ   7,January,2010 


ゆきのやまは と~もだち♪

思わず唄いだしたくなるほど

いつもの散歩道が、きれいな雪景色になりました。



まっしろな雪はさらさら。

時折、風が枝のうえにつもった雪を

サーッと吹きとばしてゆきます。


白い綿帽子をかぶって

ゆれるプラタナスの実。


さくさくと雪をふむ足音が聞こえています。


秋田の家ではこの時期になると、

庭の木に雪がこいがされます。

あたたかい部屋のなかから、雪がつもって

まっしろのきれいなお庭をみるのが大好きでした。



おとなになったいまでも、

雪がつもるとうれしくて

赤い実をさがしてゆきうさぎを作り

お皿のうえで

くるくるまわしてあそんでしまいます。


凍った運河で

オランダの人たちはスケートを楽しむそうです。

もうじき、その姿がみられるかもしれないとたのしみにしています。









海老焼きそば 5,January,2010 


家を探しに、

はじめてこの町にきたとき

おひるごはんを食べようと入った中華屋さん。


店の中は静かな曲が流れていて、

ゆっくりと食事をたのしめそうな、いい雰囲気です。



そして、運ばれてきた料理は

どれもおいしく口にあっていて、

この店がすっかり気にいった私は

食べ終わったとき、この町に住むことをもう決めていました。


家から歩いていけるすぐ近くのところに、

いつでも好きなものが食べられるお店があることは、

私にとって住む場所を決めるときの大きな魅力でした。


おいしいものは、人を幸せな気分にしてくれます。


今年もしあわせな毎日のために、

おいしい食卓めざしてがんばりましょう。









人と人をつなぐもの 3,January,2010 



年が明けました。


ひさしぶりの友達や知り合いから、

なつかしい顔がうかぶような

うれしいメールや手紙がとどくと、

ふんわりとあたたかい気分に包まれます。


たった一本のメールや手紙が

人を幸せな気分にしてくれることをしりました。



ほんとうにささやかなことが、

もっとも大切で、まいにちをたのしくしてくれます。


人と人をつないでいるもの。


遠くはなれていても、

こころはいつも近くにあると気づかせてくれるもの。


そのおかげで、

きょうもげんきな私がここにいます。


ありがとうのきもちをこころから・・・。









たおやかなひと 1,January,2010 


あけまして おめでとうございます。



年をかさねるほどに、

たおやかなひとにあこがれるようになりました。

あざやかな真紅の薔薇の、燃え上がるような色ではなく、

優美でありながら、雅やかで

しなやかに風にゆれる、薄紅色の萩の花のような

柔和で、上品なたたずまいを持ったひと。


私もそういうひとになりたいと

願いながらまいにちすごしています。



その願いをかなえるためのいちばんの近道は、

たのしいこころで年をとり、

心地よい穏やかな生活を続けることと、

最近そう思えてきました。


今年も一年、

あこがれのひとにすこしでも近づくように

穏やかにすごしていきましょう。








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