July,2009
オランダの食卓
夢のことのは
7月の月
キッチンの窓から
手作りの中華まん
風の記憶
小さなお客さま
好きな色とわたしの色
七夕の願い事
夏の光と影ぼうし
June,2009
May,2009
April,2009
風のさんぽ <日本発>

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オランダの食卓 30,July,2009 


日本にいるときはあまり作らなかったのに、

オランダに来てから、よく食卓に登場するようになったものがあります。


それは、お味噌汁。

口にすると、どこかホッとして、体が喜んで入る感じ。

子供の頃から普通に食べてきた大豆を発酵させた食品、

お味噌は、日本人の体にあっているんだなあ、と、ちょっと感心しました。

それから、昔からずっと日本で食べ続けられている

体にやさしい伝統的な食品の良さに、改めて気づき、見直しています。



そんなことを考えながら、窓の外に目をやると、両手に紙袋を下げて、

黄緑色の小さな丸い、ボールのような物を口にくわえた男の人が、駐車場に入ってきます。

(何をくわえているんだろう?)よく見ると、それは青いりんごでした。


ヨーロッパのりんごは、小ぶりのものが多く、

道を歩きながら、りんごをかじっている姿は、よく見かける光景です。

見ていたら、私も食べたくなって、久しぶりにりんごを丸かじり。

口の中で甘ずっぱい香気が広がります。


食に関する様々な情報があふれていますが、

かたくなにならず、こころを柔軟にして、

その時々に、自分がよいと思うものを選んでいこうと思っています。

これからもずっと続いていく、おいしい食卓のために。





夢のことのは  27,July,2009 


不思議な夢をみました。


私は夢の中で、将来,どんな職業に付いたらいいか迷っていて、

占い師の所に行っています。


そして、「あなたは宝石の原石だ。赤い宝石が変化してめずらしい青い色になった。

めったにあることではない」と、言われたのです。



その言葉が印象的で、目がさめてからもよく覚えていたので、

朝食の時に話題にすると、

「それは、サファイアの事だよ、君の誕生石だろう?」

そういわれて、思いあたりました。


9月生まれの私は、結婚するときに、サファイアの指輪をもらっています。


パワーストーンという言葉は聞いたことがありますが、

石のもつ力の世界は、あまりよく知りませんでした。



サファイアは、迷いをしりぞけて、

目標を達成する揺るぎない意思と、

大きなチャンスの兆しや、運命の出会いをかぎわける直感を高め、

情報を集めて分析する力と判断力を養ってくれる石。

誠実な愛をもたらし、不運を寄せ付けない強力なお守り効果があるとか・・・。


夢から始まって知った、石のもつ不思議な力の世界。

新しい興味が広がりそうです。





7月の月    24,July,2009 


いつか見てみたい月があります。

湖の水面にうつる湖月です。


三日月、弓張月、真昼に見る下弦の月。


「見て見て!月がきれいだよ。」と、日毎、家族の者に声をかけ、

ベランダでワイン片手に、愛でていたた秋の月。


夏の夜、涼やかな月に照らされてそぞろ歩く散歩道。


春のおぼろに霞む月。


冷たく澄んだ空気の中、夜空にこうこうと光り輝く冬の月。



私はいつから月がこんなに好きになったのでしょう?


昔、祖父の家では、祖母が毎年お月見の頃になると、

すすきや秋の花と一緒に、皿に盛った果物やお芋を飾っていました。


「これは、お月さまに供える物だから、お月見が終わるまで食べたらだめですよ。」

と、よく言われたことを覚えています。


子供の頃に祖父から聞いた、月うさぎの話も大好きでした。


うさぎと月が絵付けしてある器に目がなくて、

お店でみつけると、すぐに手に取ってしまうのはそのせいでしょうか。



きっと、子供の頃に好きだったことは、

こころのたねになって蒔かれ、大人になるときに一緒に成長して、

いつのまにか大きくこころのなかで花を咲かせているからだと思います。


オランダの7月は、太陽の上っている時間が長く、なかなか暗くなりません。


この頃、月を見ていないなぁと思っていたら、プラタナスの木々の向こう、

明け方近い、群青色から水色に変わるあわいの空に

三日月が浮かんで見えました。





キッチンの窓から・・・ 21,July,2009 


夕方、キッチンでお料理していると、

窓の外の駐車場に、次々と、車が帰って来ます。



オランダのお父さんは、毎日PM6:00位になると仕事から戻り、

家族と一緒に晩ご飯を食べるのが普通だとか・・・。

昭和の初め頃の日本の様ですね。


そんなオランダの子供たちは、お父さんが大好き。

尊敬する人の第1位は、お父さんという統計が出ているそうです。


父を早くに亡くした私は、

家族皆で一緒にかこむ食卓に、ちょっとあこがれをもって育ちました。



だから、自分が家族を持ったとき、一番最初に思ったのは、

テーブルをかこんで、一緒に食事をする時間を大切にしたい、

たとえ短い時間でも、顔をあわせて一緒にご飯を食べよう、という事。

子供の為にとかいうよりも 何より自分がそうしたかったのです。


家族が一緒にいる時間は、長いようで短かくて、

気がつくと、子供たちは大きく成長して、もうすぐ巣立ちの時。



そうしていつか、大好きな人と出会って、新しい家族ができた時、

一緒に食卓をかこむ事を大切に考えてくれたら・・・。


そんな事をキッチンの窓から思っているのです。





手作りの中華まん 18,July,2009 


食べたいものは自分で作ろう。

オランダに来てから、そう決めています。


粉ものが好きな私は、

おなかがすいた時、急に食べたくなるのは中華まん。


オランダで、できたての中華まんを買うのはむずかしそうなので

自分で作る事にしました。



まずは生地づくり。

近くのスーパーで探してきた、ブラウン系のパンMixの粉、

「たぶん、イースト菌が入っているよね。膨らんでね。」と、粉に話しかけながら

水を少しづつ加えてよくねって、ひとかたまりにしておきます。


中身は、ねぎ、はくさい、しめじ、しょうがをみじん切り、、豚ひき肉、小エビ。

味付けは、ゴマ油、オイスターソース、醤油、塩、こしょうなどです。

ボールに材料を全部入れたら、よくねって、お団子状にまるめておきます。


打ち粉をしたまな板で等分した生地を伸ばし、具を包んで蒸すこと15分。

おいしそうな中華まんができあがりました。


「つぎは焼きうどん!」と、騒いでいたら、

後ろから、「今度、うどん手作りしてみようかな。」との声。

待っていました! その一言!

いつの日かオランダで、おいしい手打ちうどんが食べられるといいなぁ。





風の記憶   15,July,2009 


オランダはいつも風が吹いています。



窓の向こうに見える、一番奥のポプラの木のてっぺんを

風が大きく揺らしているかと思うと、その風が回りながらこちらに降りてきて、

すぐそばの、まだ青いプラタナスの実をゆらしています。

まるで、風の道がそこにあるようです。


叔母の家の近くに、田んぼがたくさん残っていた頃、

鮮やかな緑の稲をゆらして風がわたっていくのを、よく見にいきました。



台風になると外に出たがり、母に叱られた子供時代。

強い風の中、ビニールや木の葉が、空高く舞い上がるのを見ているのが好きでした。


大人になって一番の風の記憶は、

大井川にかかる蓬莱橋。

古い木の橋をわたっていくと、風がゴォーゴォーとうなるように吹いていて、

橋のまん中で目をつぶると、まるで空の上で風に吹かれている様でした。


海を見に出かけて、

風の中、オカリナの音色が聞こえてきた事もあります。


仲良しの少女と一緒に摘んだ、

両手一杯の、野分の風にゆれるコスモスの花。

その少女は、もうすぐお嫁さんになると嬉しい知らせをくれました。



すすきの群生が銀色に光って、風にゆれながら

踊っている様でとても綺麗だった秋の日。


どれも、宝物のような時間を紡いでできた風の記憶です。


風がいつも吹いている、この町で

これからどんな、風の記憶が綴られていくのでしょう。

やわらかい心と子供のような好奇心、持ち続けていきたいです。





小さなお客さま 12,July,2009 



先日、オランダに来て初めてお客さまをお迎えしました。


1歳半の可愛らしい双子の姉妹と、そのご両親です。

しばらくぶりに小さなお客さまをお迎えするので、何か遊ぶ物をと探しているうちに、

子供たちがまだ小さかった時の事を思い出しました。


あの頃、同年代のご家族は皆子供が小さくて、家に遊びに来る時はいつも

子供たちが喜ぶように、たくさん風船を膨らませて用意していたのです。


そこで、久しぶりの風船の登場。

膨らませるのがあまり得意でない私は、お料理担当です。

しばらくして、様子を見に行くと、

白いソファーの上が、カラフルな風船で一杯。

リビングが急に華やいで見えます。

小さなお客さまよりも先に、私の方が喜んでしまいました。


風船で一緒に遊びながら、いつの日か、こうして

“孫”と過ごす時も来るのかなと、ふんわりとした気持ちになります。



きっと二人とも、メロメロなおじーちゃんとおばーちゃんになりそう、と

想いをはせた小さなお客さまとの一時でした。





好きな色とわたしの色 9,July,2009 


ひさしぶりの雨。敷きつめられた赤レンガの地面が、

みるみる濃い茶色に変わっていきます。



雨はすぐあがり、クロウタ鳥がいい声で唄い始めました。

ムクドリに似ていますが、体は真っ黒でくちばしだけ綺麗なオレンジ色の鳥です。


黒い色の服が好きで、

「カラスちゃん」といわれる位、毎日着ていた頃があります。


夏が終わり、涼しい風が吹く頃、

シックな秋色の服を着て、おしゃれするのも大好きでした。



ある日、面白そうなので出かけていったカラー診断の先生に、

「あなたは、明るい春の花や若葉の色が似合います。」と、いわれてびっくり。


あとで思い返してみると、「似合うね」とほめられて、

嬉しかった時の服は、萌黄色や黄色の明るい春の色でした。

それからは意識して、顔の近くにきれいな色を持ってくるようにしています。


もちろん今でも、シックな秋の色や黒い色は好きです。

でも、クロウタ鳥のくちばしの様に、

綺麗な色を何処かに効かせるのが、今の私のMYブーム。



お店のウィンドウには、そろそろ秋の服が並び始めました。


私にとっておしゃれは、心を元気にして、毎日を楽しくしてくれるもの。

そうして時を重ねて、ピンクと赤の似合う

可愛いおばあちゃんになりたいと思っています。





七夕の願い事  6,July,2009 


記念日や季節ごとのイベントが大好きです。

7月になると笹を用意して、子供たちが小さかった頃は一緒に、

大きくなってからは強制的(?)に、

短冊に願い事を書いて、七夕飾りを作って楽しんできました。


私の生まれ育った仙台の七夕は、

東北の三大夏祭りのひとつで、毎年たくさんの人でにぎわいます。

子供の頃からこのお祭りが楽しみで、家族皆でよくでかけました。



覚えているのは、人ごみの中、祖父の肩車の上で見上げた七夕飾りの綺麗だった事。

さわって遊んだ吹き流しの、柔らかい和紙の感触や、

風が吹くたびにさやさやと聞こえてくる、和紙のすれあう涼やかな音。


一年に一度、織姫やひこ星に願いをかける星まつりですが、

オランダの家でも窓辺のグリーンに少しだけ手を加えて、七夕の気分を味わっています。



願う事はいつも同じ。

家族皆が健康で、無事にこの一年が過ごせますように・・・。


小さな赤い短冊が風にゆれ、明日は七夕です。






夏の光と影ぼうし 3,July,2009 


写真を撮る機会が増えてくると、

影が上手く撮れた時は、画像が生き生きとしてくるようで、

好きな感じの写真になる事が多いとわかってきました。



昔読んだ絵本の中では、ピーターパンが

ウェンディに影を縫いつけてもらっています。


幼稚園で働いていた時は、子供達とよく影ふみごっこをして遊びました。



窓にかけてある白いブラインドから外の光が入ると、天井に

ストライプのパッチワークの様な面白い影ができあがります。



散歩の途中で出会った、

キャンパスにそのまま写し取りたいような、繊細な木の葉の影。


ヘルシンキで見た、テンペリアウキオ教会の、天井から差し込む光の影。



夏の夕方、地面に映った長い影ぼうしは、

子供の頃の楽しかった夏休みを思い出させてくれます。




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