December,2009
お正月さん
ドイツのおいしい夜
Happy Merry Cristmass !
ふたつの祝日
初 雪
ちいさな
屋外スケートリンク
とっぴんぱらりと、ぷう
うれしい一日
もみの木
春待月
世界でいちばん早い
クリスマスプレゼント
Mooi!
November,2009
October,2009
September,2009
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May,2009
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風のさんぽ <日本発>

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お正月さん  30,December,2009 


やさしい呼び名のお正月さん。


祖母は新しい年のことを、

お正月さんがくるといっていました。


年末恒例だった大掃除は、いつも最後は玄関口。


「お正月さんがくるから、きれいにしないとね」


そういって、新年をむかえる花を飾り

一年の無事を祝う、お年とりの夜がはじまります。



テーブル一杯に並んだごちそうの中、

東北の晴れの日の食卓をいつも飾っていたのは、

年とり魚のナメタガレイの煮付けと茶碗蒸し。


それから、にぎやかに祝いの食事はすすんで

テレビで紅白歌合戦がはじまる頃、

祖母と一緒に年越しそばの用意をしていました。


年月がたって、住む場所がちがっても、

あたらしい家族がふえて

お重につめるおせちのメニューが洋風になっても、

こどもの頃におしえてもらった

お正月さんをむかえるこころはかわりません。



暮らしのなかで紡いでいく、美しい日本の文化。


くりかえしくりかえし、

これからもずっとたいせつにしていきたいものです。


そうして、こども達のこころのなかに

お正月さんのやさしい響きといっしょに根付いて

受け継がれていけばいいなぁと思います。


来年もどうぞよい年になりますように。




ドイツのおいしい夜 27,December,2009 


あさ8時

教会の鐘の音がきこえてきました。


ドイツのデュッセルドルフに来ています。



私の今回のおめあては、

「酸っぱいキャベツ」のザワークラウト。


それに使われている

キャラウェイシードというハーブは、恋人を引きよせる魔力があるとか。

このドイツ料理に欠かせないキャベツの漬物を

ぜひ本場で食べてみたいと前から思っていたのです。


地元の人でにぎわうレストランは

ちょっとドイツ版居酒屋といった趣です。



まずは、小さめのグラスに入ったドイツビールで乾杯。

すこし苦みはありますが、飲みやすくておいしい

そのビールの入ったグラスをたくさんお盆にのせて、

からだの大きいウェイターがテーブルの間をまわっています。

すると、お客さんから次々と声がかかり

お盆はみるみる空になっていきました。



そんなお店の様子をおもしろがっているうちに

とろとろにやわらかいマッシュポテトと

あたたかいザワークラウト、

骨つき豚のグリルとソーセージの盛り合わせが運ばれてきました。


どの料理も琥珀色のドイツビールとぴったり。


ドイツのおいしい夜。


とくにザワークラウトは

すっぱい物のすきな私にはとても満足する味でした。









Happy Merry Cristmass ! 25,December,2009 


毎年、12月のはじめにツリーを飾り

クリスマスリースを玄関にかけます。



クリスマスを迎える準備は、とても楽しくて、

あっという間に時間がすぎていきます。


12月24日は教会へ行き、翌日は家族でお祝い。

いつもかわらない

おだやかでうれしいクリスマス。


でも、子どもたちが大きくなった数年前から

こんなふうに、親子ですごしていたら

親離れも子離れもできなくなっちぁうかなぁ? と、すこし心配していました。


私たち夫婦がオランダに来たことは、

逆に、親子の関係を見つめ直すには

ちょうどいいタイミングだったかもしれません。



オランダと日本、遠く離れても、

のびのびと元気でやっている子どもたちの様子は、

頭ではわかっていましたが、大人に近づいた子どもと親は、

ある程度の距離を置くのがいいと改めて気づかせてくれます。


前に読んだ本の中に、

親子は、いつもは水が流れるようにサラっとしていて、

何か助けが必要になったときに、

真綿でふわふわくるんだように守ってあげる

そんな関係が理想的だと書いてありました。


これからはそれをめざしていこうと思います。



Happy Merry Christmass !


オランダの空の下から

たのしいクリスマスになりますように。




ふたつの祝日 23,December,2009 



「クリスマスと日本のお正月、まぜるのだけはやめようね」


クリスマスがおわっても

ずっとツリーは飾ったまま新年を迎えるヨーロッパです。


お祝い事や記念日がむかしから大好きな私は

こちらでも、クリスマスもお正月も二つともしたくて

ちょっと困って相談したときの彼のこたえがそうでした。



玄関のリースは

クリスマスからお正月のお飾りに代えたいし、

初春を飾る、匂い水仙の花もはずせません。


お正月をゆっくりするために

毎年多めに作るおせち料理はいいとしても、

リビングに入ったとたん

圧倒的な存在感を放つクリスマスツリーはどうしましょう?


ふたつの祝日にはさまれて、

うれしい悩みの真っ最中です。








初 雪    20,December,2009 



オランダに初雪がふりました。


プラタナスの木々もうっすらと雪化粧。


風にゆらゆら揺れる木の実も

きょうはかわいい綿帽子をかぶっています。


トラムにのって出かけた

ゴッホ美術館では、museum cafeのおおきな窓から

一面真っ白な芝生のうえで雪合戦をしてあそぶ、

たのしそうなこどもたちの姿がみえました。


赤レンガの家々に白い雪。




ちいさな運河も凍った、粉雪舞う牧場では

青いコートをきた馬が一頭、草を食んでいました。


はじめて見るオランダの

うつくしい雪景色のなかにいます。




ちいさな屋外スケートリンク 18,December,2009 


移動遊園地がきたり、

こどもたちのサッカー場になったりと

おおいそがしのセントラム広場。


今度はちいさな屋外スケートリンクが登場しました。


きのうまで噴水のあった場所が、氷のリンクに早がわり。



きっと設置されるのを

楽しみに待っていたのでしょう。

こどもたちが歓声をあげてあそんでいます。


オランダでは毎年冬になると

あちらこちらにこうした屋外スケートリンクができて

みんなスケートを楽しんでいるそうです。


はしゃいだり、すべってころんだり、

うれしそうなこどもたちの様子をみていたら

こちらまで笑顔になりました。









とっぴんぱらりと、ぷう 15,December,2009 


とんとん、10年ひとむかし。



おとなはそんなにかわらない。


だけど、髪をポニーテールにして

外をげんきに走りまわっていた

かわいい少女だったあなたと

思いもしなかったオランダで、うれしい再会。



おとぎ話の中にでてくる

うらしま太郎が、玉手箱をあけるときのような

ちょっとドキドキしたきもちです。


松林のきれいな海で

いっしょにあそんだこと、おぼえているかな?


カレンダーにまるをつけたその日はもうすぐ。


とってもたのしみです。


このおはなしのつづきはまたこんど。


とっぴんぱらりと、ぷう。









うれしい一日 13,December,2009 


いつもよくいくスーパーの前で

アザレア色のきれいなキャスケットをかぶった

女の人に声をかけられました。



年格好は私とおなじ位で

にこやかな笑顔がとてもフレンドリーな感じ。


オランダ語で話しかけてくれたのですが、

それでは何も分からないので

英語に変えてもらい(それでもまだよくわかりませんが)

自転車に乗ったままで立ち話がはじまりました。



帽子好きの彼女は、

私がかぶっていたイエローグリーンの帽子を

とても気に入って、声をかけてくれた様子。


それからは、同じ帽子好き同士で

お互いのかぶっている帽子の話をしながら、話がはずみ、

にこやかな笑顔で「Bye!」とあいさつをして別れたあと、

家にかえってから、じわじわと喜びがこみあげて来ました。



オランダで、はじめて会った人と

スーパーの前で立ち話なんてスゴイ!


半年前の私にはちょっと考えられません。


きょうはうれしい一日。


あしたもこのラッキーな帽子かぶっていきましょう。




もみの木   10,December,2009 



よく晴れてぽかぽかあたたかい日に

家の近くをさんぽしていたら、

もみの木があかい実をたくさんつけていました。


もうすこしでヨーロッパにきて

はじめてのクリスマスがやってきます。

今年のツリーは本物の木にしたくて、

先週末、もみの木を買いにいってきました。



園芸やさんのなかでは、このシーズン、

ネットに入ったもみ木コーナーが設けられていて

たくさんの人でにぎわっています。

その様子はまるで

日本のお正月用品を買出しにいくときみたいです。


そこで感心したのは

男性はもちろんですが、年配の女性でも

重いもみの木をひょいと持ち上げて運んでいたこと。

オランダの人は体が大きいので

みんなちからもちなのかもしれません。



もって帰るのがけっこうたいへんでしたが、

いま、リビングはもみの木のいい香りがしていて

これからツリーの飾りつけをするところです。




春待月   8,December,2009 


12月は春待月。


春はまだまだ遠そうなオランダですが、

日中は晴れて、いいお天気の日がつづいています。


きょうは偏西風がつよく吹いていて、

プラタナスの木が大きく揺れて、

小枝のさきの丸い実も

いっしょににゆらゆら揺れています。



駐車場に止まった車から、

一組の老夫婦がおりてきました。


おばあさんは大きな花束を手にしていて、

後からきたおじいさんが持ってあげています。


オランダでは、普段着の姿で、

さりげなく花束を抱えている男性によく会います。


日本ではあまりない

そんなシーンを見かけるたびに、こころときめいています。



ひとしきりプラタナスを揺らして遊んだ風は、

またどこかにいってしまった様子。


青空が見え始めました。


近くのプラタナスの小枝に

頭が黒くて、おなかのあたりが薄いきみどりいろの

かわいい小鳥がとまり、いい声で鳴いています。


なんだか、やさしい春色の

花束をさがしにいきたくなりました。









世界でいちばん早いクリスマスプレゼント 5,December,2009 


世界でいちばん早い

クリスマスプレゼントがもらえるオランダの子ども達。


その日は12月5日。

サンタクロースの由来となった

聖ニコラス(シンタクロース)の降誕祭です。



シンタクロースはスペインに住んでいて

11月の半ば、こどもたちの一年間のおこないが書いてある

おおきな赤い本とお供でたくさんのズワルト・ビート(黒い顔の助手)と一緒に

蒸気船でオランダにやってきます。


顔をまっ黒に塗って、大道芸人のような

衣装を身に着けた、ズワルト・ビートを最初にみたときは

オランダのサンタさんはもしかして黒人? とびっくりしましたが、

すぐにまちがっていることがわかりました。



ズワルト・ビートはいい子にはお菓子をくれて、

悪い子はズタ袋に入れてスペインへ連れて行ってしまうそうで、

そういう怖いところは、

ちょっと日本の秋田のなまはげに似ていますね。



白馬に乗ってやってくるシンタクロースが

暖をとっている間に、馬たちが食べられるように

靴の中ににんじんを入れて、暖炉の側や玄関に置いておくそうです。



そうやって迎えた当日、こどもたちは

シンタクロースから、楽しみにしていたプレゼントをもらい、

家族でお祝いをしてすごします。


次の日から、街はクリスマスモード一色になり、

イエスキリストの生誕日には

教会にいって静かに過ごすというのが

オランダ流のクリスマスの過ごし方のようです。




Mooi!   1,December,2009 


娘に、あたらしい家族ができました。


お相手は猪年うまれのやさしそうなひと。


そのお父様と主人も、

ひとまわり違うおなじ干支で、

私の母もいれると、猪が4人そろいました。



牛年うまれの私の苦手は、

何人かのひとと、同時に会話をすること。

頭の中はどんどん先へ行くのに、

ことばが後からついていってくれません。

かえすことばを考えているうちに

話題がかわってしまったり、30分位してから、

「あー!あの時こういえばよかった」と、思いついたり。

よく失敗するのは、牛年うまれだからかも? なんて

いつも勝手に干支のせいにしています。



さて、4人になった猪を加えて

これから先どんなことがあるのでしょう。


なんだかとってもたのしみです。


「 Mooi!(モーイ)」はオランダ語で「すてき!」ということ。


海の近くの町で

あたらしいスタートをきった娘の人生に

たくさんのMooi!が待っていますように。



いちばん大切なことは、

ふたりがこれからずっと、なかよくしあわせに暮らしてゆくこと。


それだけをこころから願い、見守っていこうと思います。





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